病院と在宅の環境の違い
病院内=職場、在宅=自宅と考えた時に皆様も社会性が必要度や立ち振る舞いに違いがあると感じる方が多いと思います。
自宅というものは、パーソナルスペースであり、生活におけるルールもご自身で決めていることが多くなります。
また、自宅内という空間を共有する相手も家族であり、気を遣うことも多くないのではないでしょうか。
一方、対象者にとっての病院内とは、私たちにとっての職場になります。
自宅と職場で態度や行動といった立ち振る舞いが変化する方はとても多いと思われます。
このように人は環境や空間を共有する相手により、社会性の必要度を判断し、どのような立ち振る舞いをするべきなのかという選択をしてるのです。
上記のことをふまえた上でリハビリテーションの対応もしていかなくてはなりません。
病院内、特にリハビリテーション室におけるリハビリテーションの場面ではセラピストや他の患者さんも多くいる中でリハビリテーションを実施することも多く、このような状況では自然と社会性という意識が働き、立ち振る舞いも特別なものになっていることが多くあります。
リハビリテーションの場面では対象者の方とのコミュニケーションはとても大切で傾聴や問診、指導を行っていきますが、その時の発言の真意はその後の行動で確認していく必要もあります。
病院内と比較し、在宅においては、本心で話される方も多くおられますが、セラピストと対象者の方との人間関係や信頼関係により、発言の内容にも変化が生じてきます。
皆様も人間関係や信頼関係がしっかりと構築されている相手と希薄な相手でしたら、しっかりと構築されている相手には本心で話が出来るのではないでしょうか。
今回は「社会性の必要度」と「立ち振る舞い」ということをお伝えさせていただきましたが、これらのことをICFにおける環境因子と捉え、対象者の方へリハビリテーションを進めていただければと思います。
投稿者
小池隆二先生
理学療法士
湖東地域医療介護連携ワーキング部会員
能登川地区医療福祉ネットワーク 企画・運営
株式会社OneMoreShip 代表取締役