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PT小池隆二の臨床家ノート『訪問現場の実際』 終末期リハビリテーション① 終末期リハビリとは何か?

≪下記に該当する方は参考にしてください≫

〇これから終末期に関わりたいと思っている方

〇終末期にリハビリテーションは必要なのか分からない方

 【終末期リハビリテーションのポイント①】

運動することのみがリハビリテーションではない

今回から終末期リハビリテーションに関して説明していきます。終末期リハビリテーションという言葉も少しずつ聞かれるようになってきましたが、学校でも職場でも終末期リハビリテーションに関して教えてもらえることは皆無に近い状況ではないでしょうか。

また現場で働いていても終末期リハビリテーションの依頼が来ることも少ないのではないでしょうか。ではなぜこのような状況なのでしょうか。

 答えはリハビリテーションという言葉への間違った理解だと思います。

まずリハビリテーションという言葉への間違った理解とはメディアを中心に『リハビリテーション=運動』というイメージの植え付けがされているからです。

運動とはリハビリテーションの中でも一部分に過ぎず、全てではありません。

また現場で働いているセラピストにおいても患者や利用者、地域の一般の方々にリハビリテーションを説明する時に『運動』をイメージする話を普段からしていませんか。

このような状況では『リハビリテーション=運動』というイメージが自然と作り上げられてしまいます。

 では質問です。

セラピストの方々の中に終末期など対象者の方の状態が悪くなればなるほどセラピストの関わりが重要という考えを持っている方がどれだけいるでしょうか。 

まずセラピスト自身が終末期への関わりに必要性を見出せなければ今後も終末期におけるセラピストの関わりを求める声は高まらないと思います。

しかしセラピスト自身が必要性を理解し、現場での取り組みを継続していくことにより、今後さらにセラピストの終末期への関わりに対する需要は高まり、結果としてセラピストの職域拡大にも繋がると思います。

 実際の終末期リハビリテーションに関しては、現在も皆さまが現場で行っている関節可動域運動や日常生活動作練習などプログラムの大項目は全く一緒です。

しかしそのプログラムの目的の変更や実施内容の詳細な調整をすることにより終末期にも対応可能になります。次回以降詳細な部分をお伝えしていきます。

 投稿者
小池隆二先生


理学療法士
湖東地域医療介護連携ワーキング部会員
能登川地区医療福祉ネットワーク 企画・運営
株式会社OneMoreShip 代表取締役