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OT浅田健吾の臨床家ノート 目標設定のポイント 多職種連携との関係

今回は、目標と多(他)職種連携の関係についてお伝えします。 

医療機関でお勤めの方々であれば、医師や看護師、管理栄養士等の専門職の方々と連携をとる事が多くあると思います。

私は訪問看護ステーションで勤務していますので、上記の医療専門職に加え、ケアマネジャーや訪問介護スタッフ、通所介護スタッフの方々と連携をとる事が日常茶飯事です。 

連携をとっていると、各職種・事業所が各々でたてている目標を目にする機会があるはずです。

『多(他)職種連携』や『チームアプローチ』という言葉が当たり前となっていますが、皆さんはチームの他職種・他事業所の目標を把握しているでしょうか?

または、皆さんがたてた目標は、対象者・家族は勿論の事、他職種・他事業所も把握してくれているでしょうか?

 多職種連携は、ただ職種間で情報共有する事ではありません。

チームに揃っている各職種が提供するサービス内容の間に相互作用が働いていなければ、良い多職種連携とは言えないのです。

意図して相互作用を生む為には、専門職同士が各々の役割についてディスカッションする事が必要です。

役割分担を行うには、自分たちが属するチームが目指すゴールや、各専門職・事業所がたてている目標が合意・共有されていなければなりません。

 何を目指しているのかが不明確な曖昧でわかりにくい目標や、方向性が異なる目標だと、周囲は何をどう協力すればいいかが具体化できません。

つまり目標は、内容・文言次第で多(他)職種連携の阻害因子にもなり得るという事です。

自分が発信した目標と他職種の目標を今一度確認し『チームの方向性と大きな差は無いか』『文言は具体的・客観的か』『他職種・他事業所の目標と繋がりがあるか』等を確認してみると、目標の見え方が変わるかもしれません。

 

投稿者
浅田 健吾先生
株式会社colors of life 訪問看護ステーション彩

平成21年に関西医療技術専門学校を卒業し、作業療法士の免許取得する。
回復期・維持期の病院勤務を経て、令和元年より株式会社colors of life 訪問看護ステーション彩での勤務を開始する。
在宅におけるリハビリテーション業務に従事しながら、学会発表や同職種連携についての研究等も積極的に行っている。
大阪府作業療法士会では、地域局 中河内ブロック長や地域包括ケア委員を担当しており、東大阪市PT.OT.ST連絡協議会の理事も務めている。
平成30年からは、大阪府某市における自立支援型地域ケア会議に助言者として参加している。