PT小池隆二の臨床家ノート『訪問現場の実際』 目標設定に必要な評価
前回まで病院と在宅の違いに関してお伝えしてきましたが、
今回からより在宅現場のことをお伝えしていきます。
はじめに在宅における『目標設定に必要な評価』を説明していきます。
≪下記に該当する方は参考にしてください≫
〇計画書の目標設定がいつも同じになる方
〇目標設定をする上で何を確認するか分からない方
【在宅での目標設定に必ず必要な評価】
対象者の生活歴を把握すること
皆様も一度は生活歴という言葉をお聞きになったことはあると思います。
しかし病院内でリハビリテーションを実施する上での生活歴とは、主に生活習慣病などのリスク管理に使われることが多いことでしょう。
一方、在宅においては上記内容に関する生活歴とは別にリハビリテーションを実施する上でとても重要な評価になってきます。
皆様なら実際に生活歴をどのように現場で活かしていくでしょうか。
まず在宅のリハビリテーションを提供している対象者の方々は高齢者であり、もちろんその方々にも幼少期や学生時代、仕事をしていた時、家族と過ごしていた時期など様々なことを経て現在があります。
その中には対象者の方が人生の中で一番頑張っていたことや生活の中で楽しみにしていた趣味、仕事をしていた時には忙しくやりたいことが出来なかったということなど詳細な情報も含まれるのです。
在宅における目標設定を行う時には、対象者の方がどのような方なのか、また今後在宅でどのように生活をし、人生に対する満足度を高めていくのかが大切になってきます。
これらを行う上でたくさんのヒントがあり、目標に直結する情報するが生活歴となります。
一度、皆様も生活歴からの目標設定をしてみてください。
そして生活歴から立案した目標に対してどのような身体機能や動作能力が必要なのかを考えていただくと短期目標も自然と立案されるのではないでしょうか。
投稿者
小池隆二先生
理学療法士
湖東地域医療介護連携ワーキング部会員
能登川地区医療福祉ネットワーク 企画・運営
株式会社OneMoreShip 代表取締役