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PT小池隆二の臨床家ノート ⑤病院と在宅における環境の違い ~主治医と指示書~

 今回は病院と在宅における『主治医と指示書』に関してお伝えしていきます。

 ≪下記に該当する方は参考にしてください≫

〇現在、在宅に従事している方

〇これから在宅という環境で従事しようと思っている方

〇複数疾患を有している方を担当し、退院にも関わるセラピスト

 

【在宅で注意したい点】

在宅では一か所一主治医ではないことが多い。

 

上記の注意点に関しては、現在、在宅に関わっているセラピストはよく遭遇する事柄ではないでしょうか。

病院に入院している方に関しては、基本的に整形外科疾患や内科疾患等の複数疾患を有している方に対し、院内の医師がそれぞれの専門分野を担当することが多くみられます。

このような状態を院内完結型(一か所複数主治医)と言います。

セラピストの立場から考えますとリハビリテーションの指示に関しては、院内の一人の医師から出されることになりますが、他の疾患に関するリスク管理の確認や服薬管理に関しても院内の他科の医師にすぐに確認が出来ます。

この院内完結型では、情報共有や確認事項がよりスムーズになると考えられております。 

一方、在宅ではどうでしょうか。基幹病院のように大きい病院に主治医が複数いる方もおられますが、現在の厚労省の流れから考えると在宅において前述のような形はどんどん減少傾向になっていくと思われます。

実際に病院運営に関しては、機能分化がさらに加速し、大きい病院になればなるほど外来患者数を減らしていくこととなるでしょう

ではどのような形が増えるかと言いますと在宅では複数疾患を有する方は、それぞれの疾患に合わせた主治医を持つようになります。現在の在宅を考えてもそのような形になってきております。

ここでセラピストが注意しないといけないことは、リハビリテーションの指示をいただいている主治医のみがかかりつけ医ではないことがあるのです。

このような時に問題になることがリハビリテーションの指示書には、整形外科疾患のみが記載されていたとしても本当は内科疾患や循環器疾患が隠れていることがあります。

在宅では複数疾患を有する方が多いので、一度確認してみてください。

 投稿者
小池隆二先生


理学療法士
湖東地域医療介護連携ワーキング部会員
能登川地区医療福祉ネットワーク 企画・運営
株式会社OneMoreShip 代表取締役