PT小池隆二の臨床家ノート 訪問リハビリの現状と今後
はじめまして。
株式会社OneMoreShipの小池と申します。
これから訪問リハビリに関するお話をさせていただきます。
はじめにお伝えすることがあります。
今後さまざまな内容をご提供させていただきますが、
その内容に関しては、あくまでも『一つの視点』として捉えてください。
いつもセミナーで講師をさせていただく時に受講生の方々にはお伝えしておりますが、
一つの解決方法を学ぶことも大切ですが、
それよりもご自身の中に一つ視点を増やすことの方がさらに重要となります。
なぜなら日々の臨床現場において一つの解決方法しか持ち合わせないセラピストがいたとします。そのセラピストが臨床を行う時にその一つの解決方法が目の前の方に合わないとなった時にどのようになるでしょうか。答えはご自身で考えてみてください。
その一方で一つ視点を持つということは、もしご自身がこの一つの視点から一つの解決方法を導き出した時に問題が解決出来なくても、また一つの視点から別の解決方法を導き出すことが出来ます。視点とはあくまでも解決方法を導き出す材料の一つなのです。
この材料をどうアレンジするかは、これをお読みになっているあなたの知識・経験ではないでしょうか。
結果からお伝えします・・・
今後、訪問リハビリテーションの需要はさらに高まると予測されます。
しかし需要が高まったからと言って需要と供給のバランスのみで解決出来る時代は
もう終了しているのではないでしょうか。
訪問リハビリテーションとは、
【介護保険法第7条9】により
居宅要介護者(主治の医師がその治療の必要の程度につき厚生労働省令で定める基準に適合していると認めたものに限る。)について、その者の居宅において、その心身の機能の維持回復を図り、日常生活の自立を助けるために行われる理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーション
と提起されております。
以前まではご自宅から外出が出来ず、寝たきりの方々に対して行うものが
訪問リハビリテーションと位置付けられておりましたが、近年そして将来的には、訪問リハビリテーションにさまざまな役割が求められることでしょう。
皆様もご存じとは思いますが、上記理由の一つに社会保障の継続を目的とした診療報酬や介護報酬の改訂が関わっていることは明確です。
社会保障の継続とお伝えしましたが、簡単に言うとお金が足りないので、どこかの支出を減らすということです。
診療報酬に関する点では、今後さらに入院可能な日数が短縮されます。
また各病院の役割も現状より明確になります。
一方、介護報酬に関する点では、一日でも長く在宅生活を継続するということです。
この現状からあなたはセラピストとして今後どのように過ごしていきますか。
次回は訪問リハビリテーションに関する『事業所の違い』をお伝えいたします。
講師
小池隆二先生
理学療法士
湖東地域医療介護連携ワーキング部会員
能登川地区医療福祉ネットワーク 企画・運営
株式会社OneMoreShip 代表取締役