ブログ詳細

Blog List

OT浅田健吾の臨床家ノート 自己紹介はしていますか?

患者や利用者に初めて関わる時、一番最初に必ず行なう事が“自己紹介“ですよね。

自分の『氏名』と『職種名』は説明していると思います。 

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が『何をする職種なのか』なのかを、患者・利用者は理解しているでしょうか?多くの場合は、理解していないでしょうし、「(そもそも)説明を受けていない」という方も少なくありません。 

しかし、その“何者かよくわからない人(職種)”が、根掘り葉掘り情報を聞き出そうとしてきたり、「○○をしなさい」と指示を出してくるのです。 

患者・利用者側の立場から考えると、このような関係では『どのような情報を渡せばいいか・どのような事を頼めばいいかわからない』といった不都合が生じるのではないでしょうか? 

例えば、“どうやら飲食店だが何屋か分からない店”で「ご注文は?」と言われても、客は何を頼んでいいのかわかりませんよね。

私なら「ここは何が食べれるお店ですか?」か「メニュー表を見せてもらえますか?」と聞き返します。 

作業療法士は特に『何をしてくれる職種かがわかりにくい』という声を頻繁に耳にしますが、理学療法士や言語聴覚士の方々も、自分たちの職務内容を“正しく”説明できているでしょうか?

「身体の事なら、大抵何でもみれますよ」などと適当な説明をしていると、かえって不信感を与える可能性もあります。

場合によっては、『マッサージの人』『運動をさせてくれる人』といった誤認識を生み、目標設定の困難さや介入の漫然化を生む原因にもなりかねないと考えます。 

自分の職種が、『どのような手続きを踏んで』『何の為に』『何に焦点を当てて』『どのような手段を使って』『どういった結果・成果を招く事ができるか』をわかりやすく説明する事は、患者・利用者自身に“専門職”をより良く取り扱わせる為のきっかけ作りとなるはずです。 

あなたは、自分の“売り物”が何なのかをきちんと説明できますか?

 

 

投稿者
浅田 健吾先生
イーリハ東大阪訪問看護ステーション
セミナー講師

平成21年に関西医療技術専門学校を卒業し、作業療法士の免許取得する。
回復期・維持期の病院勤務を経て、平成29年より(株)コンパス イーリハ東大阪訪問看護ステーションでの勤務を開始する。
在宅におけるリハビリテーション業務に従事しながら、学会発表や同職種連携についての研究等も積極的に行っている。
大阪府作業療法士会では、地域局 中河内ブロック長や地域包括ケア委員を担当しており、東大阪市PT.OT.ST連絡協議会の理事も務めている。
平成30年からは、大阪府某市における自立支援型地域ケア会議に助言者として参加している。