リハビリテーション導入時に対象者が前向きな気持ちなのか、それとも後ろ向きな気持ちなのか
セラピストが病院内や在宅でリハビリテーションを実施するということに関しては何も違いはないと思う方も居られると思います。
しかし、環境や対象者が違えば、それぞれの優先順位にも違いが生じます。
また、優先順位同様に実は病院内と在宅ではリハビリテーション導入時の状況にも大きな違いがあります。
リハビリテーション導入時ということはもちろんリハビリテーション開始時であり、これから人間関係や信頼関係を構築していく時になるので、導入時の状況を理解しないまま対応していると気付いた時にはリハビリテーションの実施自体に支障をきたすこともあります。
今回、一番お伝えしたいことはリハビリテーション開始時に対象者が前向きな気持ちなのか、それとも後ろ向きな気持ちなのかということです。
病院内でリハビリテーションを開始する時にはそのほとんどが前向きな気持ちでリハビリテーションを開始していることが多く確認されています。
この理由としては、病院に入院する前に医師から入院時にはリハビリテーションを受けていただくということや退院するにはリハビリテーションが必要ということを説明された上で病院内でのリハビリテーションが開始されるからです。
一方、在宅ではリハビリテーションを開始する時に後ろ向きな気持ちであることが多く現場でみられます。
この理由としては、在宅では介護サービス導入時に大多数がケアマネジャーや家族からの提案であることとリハビリテーションをしなくても家で生活が出来ると考えている方が多いからだと思われます。
上記をまとめると病院内では絶対にしないといけないという気持ちでの開始であり、在宅ではとりあえず周囲に言われるから少しやっておこうという気持ちでの開始になります。
このように対象者の気持ちにそれぞれ違いあることが多いので、セラピストも病院内でリハビリテーションを行う時と在宅でリハビリテーションを行う時では接し方やプログラムの進め方を考慮する必要があるのではないでしょうか。
投稿者
小池隆二先生
理学療法士
湖東地域医療介護連携ワーキング部会員
能登川地区医療福祉ネットワーク 企画・運営
株式会社OneMoreShip 代表取締役