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PT小池隆二の臨床家ノート『訪問現場の実際』 呼吸器疾患に対する触診のポイント①

今回は、在宅現場における『呼吸器疾患に対する触診のポイント①』を説明していきます。 

≪下記に該当する方は参考にしてください≫

〇呼吸器疾患の評価に対して苦手と思っている方

〇呼吸器疾患に対する評価で触診は実施するが何を評価するのか分からない方 

【呼吸器疾患に対する触診のポイント①】

触診の時には手の力を抜く

今回から呼吸器疾患に対する触診のポイントを説明していきます。 

前回まで視診のことをお伝えしてきましたが、臨床では視診のみで評価することや触診のみで評価することはなく、視診と触診の両方を実施し、その結果総合的に状態を把握していきます。

なぜそのようなことをするのか?

やはり一つの評価結果のみでは判断出来ないことが多いからです。

皆さまも実際に触診を実施していくと視診の評価結果と一致しないことも経験されると思います。

 はじめに触診により何を評価するのかということを下記に示します。

  • 胸郭のアライメント
  • 胸郭の動き
  • 胸郭の可動性
  • 呼吸補助筋の筋収縮
  • 痰の貯留

これらの評価方法や各注意点は次回以降にお伝えします。

 次に触診を行う上で必ず注意することがあります。

それは胸郭に触れる時や呼吸補助筋に触れる時には『手の力を抜く』ということです。

触診を行う時に手に力が入ると対象者の動きを阻害することや手のひらから得られる情報が少なくなるということに繋がります。

これは当たり前のことかもしれませんが、実際に胸郭の触診を行っていただくと『手の力を抜きましょう』ということが最も多い指導内容になります。

胸郭の触診を行う時には対象者の胸郭に力を抜いた状態で手を置き、対象者が呼吸をするから自分の手が勝手に動くという感覚になるまで練習してみてください。

 

 

 

 投稿者
小池隆二先生


理学療法士
湖東地域医療介護連携ワーキング部会員
能登川地区医療福祉ネットワーク 企画・運営
株式会社OneMoreShip 代表取締役