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仲が良いだけでは自立・自律の妨げとなる

今回、説明する内容は人間関係構築において『緊張感を保持した関係性の構築』が必要ということです。

 皆さまも常日頃、対象者との人間関係構築をされていると思いますが、どのようなことを目標に接しているでしょうか。

もちろん初めて対象者に接した時にいきなり厳しいことばかりを伝えると対象者も本音が言えない状況になることもあります。

しかし、初めて接した時から常時対象者の伝えてくることに同調と共感のみの反応をしていると結果として対象者の自立と自律の妨げになることもあります。

この同調と共感のみを繰り返すセラピストには、「対象者とただ仲良くなれば良い」ということや「対象者に嫌われたくない」という気持ちで接している方が多いと思われます。

このような接し方では、苦情は上がらないが結果出ないということに繋がり、目標達成が成されないままただ長期的な関わりになってしまいます。

同調と共感のみの接し方で対象者が自立や自律をする時には、対象者自身が初めからとても強く自立と自律を意識している時にのみ達成されます。

緊張感を保持した関係性の構築に関しては、まず言葉遣いとしては基本的に敬語を使用し、時折、その場に相応しい言葉遣いを使用する.

そして、ニーズと現状を客観的に評価した上での目標設定を行うこと、セラピストが何故関わっているのかということを定期的に伝えること、セラピストが出来ることと対象者自身がしなくてはならないことを明確に伝えることが必要と思われます。

また、緊張感のない関係性においては、一つ苦情が上がると芋づる式に様々な苦情が上がることも多いので、対象者の自立と自律を促すこととセラピスト自身を守ることにも繋がるので、常に緊張感を保持した人間関係の構築は必要と思われます。

投稿者
小池隆二先生


理学療法士
湖東地域医療介護連携ワーキング部会員
能登川地区医療福祉ネットワーク 企画・運営
株式会社OneMoreShip 代表取締役